出典:https://meow-meow.jp
飼っている猫が、何度も何度もトイレに行って踏ん張っている。これは便秘になったかも? 食欲や元気はあるから様子を見て、出ないようなら病院に行くべきか・・・? でも、とりあえず猫の便秘について調べてみよう!と思う方は多いはず。 ここでは薬をメインに、どんな液体や錠剤をもらうのか?効かない場合は? などを、まとめてみました。
猫の便秘薬は、どんな種類があるのか?
① 膨張性下剤
消化されないで腸に停滞している場合、余分な水分を吸収して腸が動き始めるよう刺激する効果。
⇒ ヒルズのw/d など、繊維の多いもので水分を吸収させ、便を形成しやすくする。
② 便軟化剤
界面活性作用*1により、水分の吸収を防ぎます。
⇒ 酸化マグネシウム(粉末)など。(猫は腎不全をおこしやすいので、あまり処方されないようです。)
*1・・・・界面活性作用は、例えば水と油にせっけんを入れると、分離しなくなるといった作用です。
物質の界面張力をさげるので、この場合は便に水分を吸着して浸透させます。
③ 浸透圧下剤
腸管から、ほとんど吸収されない塩類や糖類です。腸管の浸透圧が上がり、大量の水分が引き込まれ便を軟らかくする作用です。習慣性がなく長期にわたり使用できます。
⇒ モニラック(シロップ)など。
④ 湿潤性下剤
水分の吸収を妨げて、滑りをよくする働きがあります。
⇒ 流動パラフィン(液体)、グリセリン(液体)など。 グリセリン浣腸は、最も効果的ですが習慣性もあります。グリセリンは浸透圧が高いので、脱水状態の場合は気をつけなければなりません。
⑤ 刺激性下剤
直腸や大腸を、直接刺激してぜん動運動をおこす薬剤です。習慣性があり続けて使用すると、腸が刺激に慣れてしまい薬の量が増えていきます。長期間の使用は避けるべきです。
⇒ ラキソベロン(液体)など。
上記のように、便を形成しやすくするもの、硬くなった便を軟らかくするもの、滑りをよくするもの、直接刺激を与えるものなど、色々な作用の薬があるようです。何が原因の便秘なのか、初期なのか慢性便秘かで薬の種類も違ってきますね。
薬をもらったけど、全然効かない!
出典:http://nekopedia.jp
せっかく薬をもらってきたけど、便が出ない!ということもよくあるようです。
便秘になった時、すぐに病院に行くのはためらう人も多いと思います。仕事で診察時間に間に合わない! 動物病院は、すごくお金がかかってしまいそう・・・。便秘で動物病院に行く人はいるのかな?など理由は様々ですが、考えているうちに便が少し出てくれると、もう少し待てば、出るかも!と思ってしまいますよね。そのうち出るのに3日かかっていたのが、4日、5日、1週間と、どんどん間隔がのびてしまった!こうなると、腸の働きも悪くなっています。しかし病院では、いきなり効果の強い薬を使用するより、副作用が少なく、そして、なるべく体に負担のかからない薬から治療したいのです。
怖いのは、飼い主さんが市販の薬などで投薬されている場合です。
人間も便秘の方は多く、色々な薬があふれています。容量こそ違いますが、有効成分は同じものも多いです。前記のように、最初は効いていた薬の効き目が薄くなり、どんどん薬の量が増えていくパターン。刺激に慣れてしまった腸は、薬を増やしても効き目がなくなってしまいます。腸内もボロボロになっているでしょう。
何度通院しても良くならない。こんな時は、出来るならば、セカンドオピニオン、病院をかえて違う獣医師の意見を聞いてみるのもいいかもしれません。
薬だけに依存しない方法を考えてみる
出典:https://meow-meow.jp
普段の食事、マッサージや運動、生活習慣などを見直してみるのもおススメです。
水分が不足することで便が硬くなっている猫の場合は、水を多く飲むにはどうすればよいか工夫してみる。例えば、自動給水器の流れる水や、濾過をしてくれるもの、水をまろやかにする陶器、また少し温めたり、逆に氷を入れて冷たくしたり、ちょっと高さをかえてみる。洗剤を使わず洗うなどです。そのコによって気に入るツボが色々なので、給水器を買ったのに飲まない! 水で遊ばれてビショビショ!なんてこともあるでしょうが、レビューなどを見て、一考して見る価値はあると思います。
ドライフードは、熱湯を入れて(ウエットのスープを少し足すと風味が増します)フタをして蒸らし、人肌に冷ましてからあげる。冷蔵庫から出したウエットフードは、湯せんで温める。フードを山のような形に盛ってあげると、頂上の口に入る部分は食べやすいのか、よく食べてくれるコが多かったです。ドライしか食べないコは、一粒ずつ顔の前にコロンと投げてあげると、少しは食べるコもいましたよ。同じ効果のある処方食を、飽きてきたら時々変えるのもいいと思います。
お腹のマッサージも痛がらなければ、獣医師に方法をきき試してみてください。痛くなければ、大好きな飼い主さんに撫でてもらえることは、とても気持ちが良く猫も癒されるはずです。適度な運動も、体の調子を整えるのに必要ですね。また、多頭飼育の場合、トイレが使用済みなどで、ひょっとしたらストレスがかかっていることも!部屋を分けるなど、落ち着ける時間を作ってあげるといいかもしれません。
もし猫が便秘になったら? 出来れば早めに診察することをおすすめします。慢性化を防ぐには、水分が不足していることを知る、フードを適したものに変えるなどをしなければ、なかなか改善しないからです。猫の体質を知り、健康的な毎日を過ごせるといいですね。
コメントを残す