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キジトラ猫は日本に古くからいる種類で、トラ猫の元祖と呼ばれています。今回は、日本の雑種猫のルーツと言われるキジトラ猫の歴史と性格や特徴、サバトラ猫との違いについてご紹介します。
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猫の元祖はキジトラ柄だった
私たちになじみのある家猫や地域猫の祖先は西アジアに生息する「リビアヤマネコ」だと言われています。リビアヤマネコは家猫より手足が長いのが特徴で、現存する猫の祖先として知られています。リビアヤマネコの模様はキジトラ柄に非常に似ています。
また、「ヤマネコ」と名前の付く猫は世界中に存在し、日本でもツシマヤマネコ、イリオモテヤマネコなどがいますが、その祖先もリビアヤマネコだったと言われています。
日本で最初の猫は?
では、日本で最初に猫が飼われ始めたのはいつ頃かというと、1300年ほど前中国(当時の唐)から益獣として輸入されてきたと言われています。当時の貴重な文献や米などの食料を食い荒らすネズミの駆除に活用されていたようです。このとき輸入されたのがリビアヤマネコだと言われており、これが日本にキジトラ柄の猫が多い理由であると考えられています。
平安時代の文献によると、当時の日本には、キジトラ、キジトラ黒、キジトラ白、黒×白の4種類しかいなかったのです。白や茶色などの明るい毛色の猫は、外国との交易が盛んになった江戸時代から、海外の猫が交ざるようになり色々な毛色や模様のバリエーションも増えたと考えられています。
キジトラ猫の特徴
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トラ柄には3パターンあり、キジトラ柄、茶トラ柄、サバトラ柄で、この中でキジトラは猫本来の柄だと言われています。
キジトラ柄の基本は、背骨にそって伸びる線を中心に左右に細い縞模様が入る毛柄です。キジトラ猫の特徴には以下のようなものがあります。
・口の周りは白くなりやすい
・鼻は茶色
・全身は茶色がベースで黒い縞模様が入る
・お腹にも縞模様がある
・しっぽは先の方の色が濃い
・肉球は黒に近い茶色
キジトラ模様は個体差によって濃淡があり、猫によっては縞模様が薄くなって全体的に茶色い子もいます。「キジトラ」という呼び名は、鳥のキジの雌と柄や色が似ている模様であることから付けられたそうです。
キジトラ猫には色々なバリエーションがあり、次のような柄の猫もいます。
・キジトラに白が入る「キジトラ白」
・キジトラに色が多く入り白い毛が多い「白キジトラ」
・毛色が少し赤っぽいキジトラ
赤みがかった茶色が顔やお腹周りに入ることが多いそうです。
キジトラ猫の性格
キジトラ柄の猫は野生に近い性格なので、本能をむき出しで遊んだり、知らない人には警戒心が強くなかなか懐きませんが、懐いてくるとかなりの甘えん坊で、世話をしてくれる人には警戒心を解いてベタベタしてくる子もいるようです。
また、キジトラは運動量が多いため、遊び好きの子が多いです。運動不足になるとストレスをためてしまうので、飼い主さんはうんと遊んであげるようにして下さい。
野生の血が強く、体力もあって活発なので病気になり難く、自然治癒力も高いと言われています。猫としては強いタイプと言えます。
サバトラ猫の特徴
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キジトラとサバトラの大きな違いは、全身の毛色です。シルバーと黒の縞模様の猫をサバトラと呼びます。トラ柄の中でも、魚のサバに色が似ているのでサバトラと呼ばれるようになりました。
サバトラの特徴には以下のようなものがあります。
・全身が銀色ベースで黒の縞模様
・しっぽの先は黒一色になる
・お腹にも縞模様がある
・鼻は焦げ茶色で、肉球は基本的に黒
お腹までしっかり縞模様が入っていて、猫によってはシルバーの色が強くて縞が薄い子もいます。サバトラもキジトラと同じで白い毛が入ると鼻の色がピンクやぶちになる場合もあります。
サバトラのバリエーションは以下のようになります。
・サバトラの柄に白が入った「サバトラ白」
・サバトラ柄より白い部分が多い「白サバトラ」
これは、毛色を薄める遺伝子が入った子に現れる毛色だそうです。
サバトラの歴史はキジトラに比べると意外に浅く、1950年~1970年代の日本が高度経済成長の頃に海外から入ってきた洋猫が日本にいた猫と交配して産まれたのではないかと考えられています。
サバトラの性格
性格が両極端であるのもサバトラの特徴と言えます。
・神経質で警戒心が強い
体に白い毛が多い子ほど気も強くなりやすと言われます。
・活発で人懐っこい
人間が大好きで遊んでもらおうと自分から近づいてくるタイプの子もいます。
サバトラはマイペースな子が多いので、飼い主さんがあまりかまい過ぎるとストレスをためてしまいます。サバトラ猫を飼う時は、猫ちゃんの自由にさせてあげるように心がける必要があります。
まとめ
これまで紹介してきた通り、キジトラとサバトラには次のような違いがあります。
・キジトラは茶色と黒ベースの縞模様で、サバトラはシルバーと黒ベースの縞模様
・名前の由来は、キジトラは鳥の雌キジに色や柄が似ているからで、サバトラは魚のサバに似た毛柄であるから
・どちらも野性味のある性格だが、キジトラの方が人懐っこい
同じトラ柄でも、方や猫の祖先と言われるほど歴史が長く、方や比較的最近増えてきた種類で性格も違います。バリエーションもそれぞれあるので、トラ柄の猫ちゃんを見かけたら、この子は何トラかなと観察するのも楽しいですね。
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