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猫が食物習慣による原因で便秘になった時、水分不足の解消、食物繊維が多いフードに変えるなどが出来ますが、腸の調子を整えてあげることも、便秘の解消になるかもしれません。整腸作用のあるビオフェルミンについて、量、効果、腎不全のネコは大丈夫なのか?を、まとめてみました。
便秘がおこると消化器官はどうなるの?
健康な腸の働きは、食べた物が食道、胃を通り、小腸で栄養素のほとんどを消化、吸収しています。そして、大腸を通り抜けるうちに水分が吸収され固まり、便として排出されるのです。健康な大腸は、腸の【ぜん動運動】により、強く縮んだり緩んだりをくり返し便が押し出され、排便することが出来るのです。
しかし、高齢や運動不足による肥満、筋力の低下、フードの量が少ない猫などは、【ぜん動運動】が弱まることで停滞し便秘になり、逆にストレスなので【ぜん動運動】が強くなりすぎると、大腸が過敏状態で便が通りにくくなり便秘をおこします。 やがて、便がエサとなって悪玉菌が増殖します。そして、アンモニア、硫化水素などの有害物質や、おならの元となるガスを発生させ、便秘が続くと、それらの有害物質はどんどん腸壁から吸収されて、血液中をめぐります。その結果、食欲不振、腹痛など色々な症状がおきてしまいます。
ビオフェルミンとはどんな薬? どんな効果が期待できるか?
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ビオフェルミンとはどんな薬なのでしょう?
消化器官用薬の止しゃ剤、整腸剤とし、主成分は、ビフィズス菌。
ビフィズス菌は乳酸や酢酸という有機酸を作り、悪玉菌の増殖を防ぎます。特にビフィズス菌が作る酢酸には強い殺菌力があり、悪玉菌が増えるのを抑制すると考えられ、この他にも、葉酸などのビタミンB群を作り栄養素の吸収にも良い働きをします。 ビフィズス菌が腸内環境をよくすることで、便秘、腹部膨満などの腹部症状が和らぐということですね。
しかし、ビフィズス菌は熱や酸に弱く、空腹時やヨーグルトなどそのままの状態では、ほぼ胃酸で死滅してしまいます。菌を乾燥させて仮死状態にしたビフィズス菌が、水分と温度によって復活し、また、食後の他の食べ物が胃の中に多くある状態の時に、腸まで届けることができるようです。他には、抗生剤と同時に飲む時も、抗生物質耐性をもつビフィズス菌でなければ、飲んでも効果はないようです。
みんながあげている量はどのくらい?
実際に便秘の猫を飼っている方が、ビオフェルミンを与えている量は、細粒に付属のスプーン半分から1杯や1錠など様々なようです。ビオフェルミンは指定医薬部外品(医薬品ではないが、医薬品に準ずるもの。効果・効能が認められた成分は配合されているが、積極的に病気やケガなどを治すものではない)にあたりますが、今おきている便秘が、単純に腸内バランスの崩れた結果なのか、他に原因があるのかは獣医師でなければ判断できません。ビオフェルミンが便秘解消の手助けになるかもしれませんが、一度診断を受ければ、必要ならばその猫にあった容量を聞くことができるでしょう。
腎不全の猫にビオフェルミンは大丈夫?
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また、腎不全や尿石、心臓病など飼っている猫が他の病気を患っている場合も、同様です。もともと体内にある菌なので、副作用の心配はないはず・・・と思いがちですが、例えば、腎不全の場合、活性炭による腸管内での毒素吸着材が処方されたりしますが、ビフィズス菌と同時に服用すると効果が得られるのか? 時間差で飲めば大丈夫なのか? 大丈夫なら、どのくらい時間をあけて飲めばいいのか?などを獣医師に聞くことにより、一番効果のある服用が出来るからです。
猫の便秘とビオフェルミン まとめ
ビフィズス菌は腸内細菌を整える働きがあることはわかっていますが、出来ることなら一番良い量、飲ませ方で最大の効果を得て、便秘をなんとかしてあげたい!ですね。
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